好きなアルバム「Public Image Ltd – The Flower of Romance」について

久しぶりですね、ギガデクだよ!

最近はSoundcloudですごく簡単に素早く新しい音楽を探せるようになって最高だよね。
誰かセンスが良い人のlike欄見たらそれだけでいい感じの音楽見つけることができるしね。

でも僕は最近それについていけなくなってしまっているよ。
僕は5年後や10年後にも好きだって言えるものを好きだって思ってるから最近の風潮についていけてないのかもしれない。
H&MやFoever21が日本に進出してきた時も同じこと思ってたな。
はっきり言ってしまうと、僕は最新のものやトレンドのものが好きなわけじゃない。
音楽が好きで、ファッションが好きなだけだよ、ごめんね。

誰かが良いと言ったものしか良いと思えないような人生はもううんざりなんだ。
誰かセンスの良い人を見つけて、その人の後追いで全部手に入れればすごく簡単だし楽しいんだけど、でもそれって本当に5年後も良いって思えるの?っていつも思っちゃう。
自分で好きだと思えるものをずっと好きでいたい。

というわけで僕が大好きなアルバムのお話をするね!

タイトルにもあるとおり、僕はPublic Image Ltd(ぱぶりっくいめーじりみてっど)っていうSex Pistolsのメインキャラクターだったジョニーロットン(ジョンライドン)がピストルズの後に組んだバンドの「The Flower of Romance」ってアルバムが大好きなんだ。

まず、このジャケット最高じゃないですか?
黒字に赤っていうヤンキー配色なんだけど、独特のフォントのおかげでエキゾチックな雰囲気になってる。
そして、ガンギマリっぽい目をしたかわいい女の子がお花を咥えてるこの写真もすっごく良い。
高校生の頃の僕はこれをジャケ買いしました。

Sex Pistolsの人が組んだバンドだからめっちゃ良いに違いない!って思って聞き始めたんだけど、ずっと太鼓の音がドンドコしててわけのわからないお経みたいなジョニーロットンの声が入ってて、演奏もよくわからなくて、高校生の頃の僕はこれを聴いて「なんてわけがわからないカオスなんだ!」って思った。

正直良さが全然わからなかった。
でも何となく惹かれるものがあって聞き続けてた。
段々このアルバムが何をしたくてこういう音になったのかが理解できてきて、僕はこれを大好きになった。
聴いてると完全に心が虚無になってくるんだけど、それには理由があって、新しいものは虚無であってカオスだからそうなるんだと思う。2001年宇宙の旅を見てる時も同じ気持ちになる。
たくさんの新しい虚無やカオスが世の中には毎日生み出されて、それの中から耳障りの良いものが「新しさ」になるんだよ。

僕は完全に気付いたよ。
「良い」とか「悪い」とかって、本当は基準なんてどこにもなくてそれぞれみんな個人の主観の集合体なんだって。
それがわかって僕はみんなが良いと言ってるものを鵜呑みにして「良い」って思わなくなった。斜に構えてるとかじゃなくてね。それは「良い」って思った人が普通より少し多かっただけで、それは本当の良さじゃない。
本当の良さは自分の中だけにあって、それを隠したり恥ずかしがったりとかしなくていい。少し孤独な時もあるかもしれないけど、その良さはちゃんとした良さなんだと思う。

僕は多分5年後もチップチューンが好きだし、チップチューンをやってると思う。
僕はチップチューンが良いと思うから。